311〜Vol.21
縁石でホイールを擦ってしまっていたし、ずっとスタッドレスタイヤだったため、夏タイヤを買いに出る。安いものが買える場所を紹介されたが、今のわたしたちには、痛い出費だった。
自宅に戻れば、きれいに揃っているのだからね、何故買わなきゃならない。
必要な物を買い揃えるたび怒りが込み上げた。
それもひどいストレスだった。
家は壊されていないか、何か盗まれていないか。通帳に印鑑。現金も置いてきた。
毎日毎日、心休まる日など無い。
計ってなどいないが、夫もわたしも随分痩せていた。食欲なんてあるわけがない。
埼玉のハローワークに出向く。夫の失業手当申請の為だ。申請する用紙をもらってきた。元勤務先からの書類がないと出せない。相変わらず馬鹿にしてる。書類がなかなか手元に届かない。解雇したのはそちらの都合だろ、早く送ってくれとイライラした。夫も何度か催促の電話を入れているようだった。
現在手元にある口座は全て福島の金融機関のもの。(当たり前だ)
埼玉のハローワークで給付を受ける場合、埼玉県内の金融機関の口座が必要とのことで、作らなければならない。印鑑も用意する(印鑑すら、無いのだよ)
りそな銀行に口座を作成しに出向く。ここでも避難してきたことで、確認やら何やら、時間を要した。
満身創痍。
何から何まで、ストレスの中に、わたしたちは居た。
続